株式会社北秋は青森ひばを原料としたひば油を専門とする香りを追及する会社です。

天然青森ひばとは

日本三大美林

日本三大美林のひとつである青森ひばは,ヒノキ科アスナロ属の針葉樹で和名をヒノキアスナロと言い、 日本固有の樹種として約８０%が青森県内に蓄積されています。天然木として樹齢２００年を越すものが多く、 現在でも１０００万㎥以上もの資源を誇っています。ほとんどが国有林であり、 また成長率１％の天然更新であるため将来的にも安定した供給量が見込まれます。 青森ひばは湿気に強く、腐りにくい性質を持ち、シロアリに非常に強い優れた建築材です。

青森ひば油とは

青森ひば油とは

伐採された青森ひば材は製材所で建築用材に製材されますが、 この過程でオガ粉などの廃材が製材量に対して約２０～３０%発生します。 このオガ粉を水蒸気蒸留して得られる精油を「青森ひば油」と言います。 「青森ひば油」は１００kgの青森ひばオガ粉から僅か１kgしか得られない貴重なものですが、 青森県内では年間約８０トン(平成１０年時点）の青森ひば油と、ひば油の約１００倍のひば留出水が生産されています。 この青森ひば油中には天然物として極めて優れた抗菌性を有する成分「ヒノキチオール」が約２％含まれている事から、 医療、農業、食品など多くの分野に於いて利用・研究が進められています。

青森ひば油の製法

青森ひば油の製法（前川製作所資料）pdf

青森ひば油の成分

青森ひば油中の主な含有成分は、フェノール類からなる酸性油部分と、セスキテルペン類からなる中性油分から構成されています。

　＜含有成分＞

中性油（セスキテルペン類）　　酸性油（フェノール類）
・ツヨプセン　　　　　　　　　・カルバクロール
・パラサイメン　　　　　　　　・1－ロジン酸
・ジヒドロサイメン　　　　　　・ヒノキチオール
・セドロール　　　　　　　　　・β―ドラブリン
・ウィドロール　　　　　　　　・その他
・その他

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中性油　 　約92.0%　　　　　　　酸性油　　　約8.0%

青森ひば油の効果

抗菌・防かび効果・・・・・カビや細菌を寄せ付けません
精神安定効果　・・・・・・ひばの香りが気持ちをリラックスさせます
防虫効果　　　・・・・・・シロアリ、ダニ、ゴキブリを寄せ付けません
消臭・脱臭効果・・・・・・不快な臭いを抑えます
ひば油効果参考資料ｐｄｆ

ひば油の木材への利用

住宅工事の防腐・防アリ措置として規格薬剤、認定薬剤の使用を避けたい場合に、これら薬剤の代わりとしてひば油が利用されることがあります。 一般的には、ひば特有の香りを持つひば油（透明）が使われていますが、色が付いていい場所や逆に色を付けて塗った事を表したい場所にはひば油（赤）を塗布します。
様々な分野での利用参考資料ｐｄｆ

防腐・防虫効果

カビや細菌に対する抗菌効果は数値化されていますが、防腐、防虫効果は認められているとの表現にとどまっています。同じようにシロアリについても忌避効果が確認 されてはいるものの具体的な使用方法についてはあきらかになっていません。

木材防腐効果

社団法人日本木材保存協会規格第1号（JWPAS　No.1）塗布・吹付・浸せき処理用木材防腐剤の防腐効力試験を準用して行ったところ市販の防腐剤には及ばないものの1/2希釈品でも効果はみて取れます。

青森ひば油の有効期間

効果有効期間

市販の防腐剤は耐候操作に耐えられる成分調整を終えた薬剤になっていますが、ひば油は未調整の原油です。強制的な耐候操作を行うと溶脱する可能性があり、ひば油の防腐効力試験では 耐侯操作を行いませんでした。そのため、効果の持続性（残効性：有効期間）については明確に出来ないのが現状です。

青森ひば油の塗布方法

木材への塗布方法

ひば油の原油を希釈せず刷毛やローラーで塗布して下さい。1回の塗布で約80～100g/ｍ²の割合で塗布出来ますので、床面積当たり 使用量、工事費などは塗布可能量から別途計算ください。<1kg（約１㍑）で約10～13ｍ^２kg塗布出来ます。

ひば油の希釈溶剤

原油での塗布をお勧めしますが希釈剤としては、植物系の松根油（テレピン油：特有の香りがします）と 鉱物系の高級流動パラフィン（食品添加物規格で無色・無味・無臭です）を準備しています。 水には溶けませんが、アルコールでも希釈できます。

取り扱いの注意

ひば油のヒノキチオールは金属と反応しやすいので金属の容器に入れると赤く着色します。そのため、 ポリ缶などの金属ではない容器に入れて使用して下さい。また、金物には多量に塗布しないでください。

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